マルチロータードローンのプロペラは、車のタイヤと車輪に似ています。プロペラのピッチと直径の大きさによって、出力できるトルクが決まります。プロペラが小さいほど回転速度は速くなりますが、トルクは小さくなります。一方、プロペラが大きいほど回転速度は遅くなりますが、トルクは大きくなります。もちろん、十分な出力を得るには、対応するモーターを使用する必要があります。

材質によるプロペラの分類
プロペラは、その材質によって、プラスチック製プロペラ、樹脂複合材製プロペラ、カーボンファイバー製プロペラ、そして木製プロペラ(比較的珍しいため、ここではこれ以上触れません)に大別されます。プラスチック製プロペラは、おもちゃの飛行機でよく使用され、通常は中空カップモーターが使用されています。樹脂複合材製プロペラは一般向けドローンでよく使用され、カーボンファイバー製プロペラは産業用ドローンでより一般的です。ただし、一部の産業用ドローンでも樹脂複合材製プロペラが使用されています。
3種類のプロペラの長所と短所
プラスチック製プロペラの利点は、軽量、損傷の可能性が低い、価格が安い、耐久性が高い、柔軟性が高いといった点です。しかし、主な欠点は、柔軟性が高いがゆえに変形しやすく、耐熱性が低いことです。
樹脂複合材プロペラの利点は、比較的安価であること、適度な柔軟性があること、カーボンファイバープロペラに比べて動的なバランスが優れていること、そして静音性があることです。主な欠点は、ごく平均的な性能であり、特に目立った利点や欠点がないことです。
カーボンファイバー製プロペラには、高効率と優れた美観といった利点があります。主な欠点は、価格が高いこと、損傷を受けやすいこと、そして強度が高いため、重大な損傷につながる可能性があることです。
取り付け方法による分類 プロペラは取り付け方法によって、クイックリリースプロペラ、セルフロックプロペラ、通常のプロペラに大別されます。クイックリリースプロペラは、モーターの上部にプロペラベースが取り付けられており、スナップオンバックルでプロペラを固定します(例:DJIのMavicとSparkはどちらもクイックリリースプロペラを採用しています)。セルフロックプロペラは、プロペラにプロペラナットが取り付けられており、プロペラが回転することで発生する風の抵抗によって自動的に固定されます。通常のプロペラは、DIYドローンに多く見られ、プロペラがモーターシャフトに貫通し、砲弾型のナットで固定されています。
メリットとデメリット:クイックリリースプロペラ:取り付けは簡単ですが、プロペラベースのスプリングが経年劣化により摩耗し、プロペラがしっかりと固定されなくなり、手動で固定する必要が生じる場合があります。セルフロックプロペラ:取り付けは簡単で比較的低コストですが、高速走行時にブレーキをかけるとプロペラが外れる可能性があります。通常プロペラ:低コストで様々なモデルが用意されていますが、取り付けが複雑になる場合があります。
構造による分類 プロペラは構造上、折りたたみ式と非折りたたみ式に分けられます。折りたたみ式プロペラは、同型の非折りたたみ式プロペラに比べて推力効率は低くなりますが、サイズが小さいため、よりコンパクトに収納できます。折りたたみ式プロペラの最大の課題は、2枚のブレードの重量バランスを取ることであり、非常に高い精度が求められます。
ブレード数による分類 プロペラは、ブレードの数によって2枚、3枚、4枚、5枚、6枚に分類されます。2枚以上のブレードを持つプロペラは、主にレーシングドローンに使用され、直径が比較的小さくなっています。




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